ホームページは、数年に一度の周期でリニューアルされることが一般的です。
・リニューアルなんて必要なの?と上司や上層部の役員に言われた。
・なんでリニューアルするの?と言われてちゃんと答えられなかった。
・リニューアルするメリット・デメリットって結局のところ何?
ウェブ担当者としてホームページリニューアルを考える時には、いろいろなことを考えなければなりません。また、リニューアルに必要な予算は決して安いものではありませんから、自社内で上司を説得する必要があるわけです。
今回は、ホームページのリニューアルについて、何が重要なのか、なぜ必要なのか、何を考えなければいけないかなどについて解説します。
なぜリニューアルするのか
なぜ、ホームページは数年ごとにリニューアルするのでしょうか。一度作れば、そのまま同じデザインや内容で運用し続けても問題ないはずです。それでも多くの企業は大規模なリニューアルをしています。
その理由について、解説します。
リニューアルの理由
ホームページをリニューアルする理由は、さまざまなものがあります。多くは、自社のホームページによって求められる結果(売上や問い合わせ率の向上など)が得られて良いことです。
また、アクセス数が減ってきた、自社サイトが上位表示されなくなったなど、自社のホームページが抱える課題を解決するための一つの方法として、リニューアルを行うのです。
もちろん、会社のイメージチェンジやユーザーにとって使いやすいものに変えるなど、ホームページリニューアルの理由や意図は様々です。ただし、「前にリニューアルしてから数年経ってるし、デザインがちょっとダサくなってきたからリニューアル」など、全く理由のないリニューアルは意味がありません。
リニューアルのメリット・デメリット
先ほどもお伝えした通り、「自社のホームページが抱える課題」を解決するのがリニューアルの理由として大きなものです。ここからは、もっと具体的にホームページをリニューアルするメリット・デメリットについてお伝えしていきます。
リニューアルのメリット
メリット①:ユーザーファーストの追求ができる
自社のホームページが検索順位的に低下してきた。閲覧者が減ってきているなどの原因を考えるにあたり、「自社のホームページはユーザーにとってどれだけ使いやすいか、見やすいか」を検討する必要があります。いわゆる、「ユーザーファースト」の考え方です。
ホームページの各メニューは日本語表記されていますか?
訪れた人がひと目見たときに、何がどこにあるかわかるようになっていますか?
リニューアル前の状態で「これはよくない」と感じていたことやユーザーから指摘されていることがあるならば、「ユーザーファースト」の視点と考え方でリニューアルするチャンスです。この意識を忘れないようにしましょう。
メリット②:CV率の改善
ホームページを運営する目的は、自社のことを世間一般に知ってもらうことであったり、売上や問い合わせ率の向上、CV率を上げることが求められていることがあります。
しかし、日々刻々と進んでいくにつれ、以前は流行っていたものであったり話題になっていたことが全く注目されることがなくなるのは当然のこと。以前はCV率が上がっていた施策や手法が古くなって効果がなくなるのは決して不思議ではありません。
ホームページは、自社にとって優秀な営業担当であり、人事担当であり、様々な役割を果たしてくれます。しかし、そのデザインやコンテンツの内容は、担当者をはじめ自社で工夫して常に新しくしていかなければなりません。
そういった意味でも、リニューアルにはメリットがあります。
メリット③:ホームページそのものの機能向上
ホームページの流行や最先端の技術は、年々大きく進歩しています。また、自社も新規事業やサービスを展開していくと、それに伴ってホームページに追加した機能などがあることがあります。
そういった「後付け」した機能をスッキリと整え、全体的に自然な形にすることも、ホームページをリニューアルする重要な理由なのです。
ただし、ホームページのリニューアルを進めるにあたって、時々自分達の理想や「かっこよさ」などが前面に出てしまうことがあります。もちろん、クリックするボタンの位置やデザインに至るまで、さまざまな機能性を向上させることが必要ですが、全ては「ユーザーにとって使いやすいか・見やすいか」であることを忘れてはいけません。
自社の思い、最先端の流行などを取り入れ過ぎてしまうと「ユーザーファースト」にはほど遠いものが出来上がってしまうことがあります。それだけは、絶対に避けましょう。
メリット④:SEOの土台作りができる
リニューアルを行うタイミングで、HTMLやCSSなどに行うSEO対策を一気に行うことができます。土台作りをしっかりとしておくことで、コンテンツや内部対策を行っていけば、以前よりも上位を狙うことも夢ではありません。
当然、外部との協力が必要不可欠ですので、どういったSEO対策が自社のホームページに必要なのか、何をどう改善すればよいかを相談できる相手を見つけておくとよいでしょう。
ウェブ担当者のスキルは、全てを自分で行うのではなくいかに周囲の協力を得ながら目的を達成していくかも重要なのです。
リニューアルのデメリット
リニューアルは、メリットばかりというわけではありません。当然デメリットも存在し、そのデメリットをしっかりと理解した上で進めていかなければならないのです。
ここからは、リニューアルにおけるデメリットを解説していきます。
デメリット①:手間と時間がかかる
リニューアルは、現状の課題や弱点の把握から始めてどのような方向性でリニューアルするかを決め、デザインやコンテンツについても検討していきます。その後、制作に入ることになるため、最低でも半年は時間がかかることを想定しておきましょう。
むしろ、それくらいをかけて準備を行い、抜け漏れないリニューアルを行うくらいの気持ちで臨んだほうが、結果としても良いものが期待できます。場合によっては1年近くかかることもありますので、短期的なスケジュールは避けましょう。
デメリット②:検索順位が一時的に下がってしまう可能性
ホームページをリニューアルにするにあたって、検索結果のランクが下がってしまう可能性があります。多少仕方がないところではあるのですが、Googleによる評価がしっかりと行われれば上位に上がる可能性はありますし、場合によっては前回よりもさらに上がります。
これば、リニューアルする上でどうしようもない部分であるため、ある程度割り切りましょう。むしろ、期間が経てば上がってくる可能性に期待して、どんどんSEO対策を進めていくことに時間をかけることをオススメします。
デメリット③:改悪になる可能性がある
せっかく時間と費用をかけてリニューアルしたのに、以前よりも悪くなってしまうことがあります。ユーザーが慣れるまでの時間はどうしても仕方がないところではありますが、それ以外に改悪であると思われる原因がある場合には、原因を究明して早めに対策をとるようにしましょう。
滅多にあることではないのですが、可能性がゼロとは言い切れないのが現状です。
だからと言って、改悪を恐れて「リニューアルしない」という選択はしないことをお勧めします。リニューアルして改悪になったならば、良いところを残して改善すれば良いだけのことで、結果的にはさらに良い方向に進むかもしれません。
諦めず、前向きに進めていくようにしましょう。
リニューアルはユーザーのために
ホームページのリニューアルは、「ユーザーのため」であることを覚えておきましょう。結果的に会社のためになりますし、リニューアルによって良い成果が残せなかったということのないよう、しっかり準備して挑みましょう。
なお、リニューアルの際に商品やサービスの値段を変更する企業さんもあります。もちろんお知らせする必要はありますが、一気に変更できるため手間が省け、自然な形でユーザーに周知させることができるためです。
リニューアルは会社にとって多くのチャンスなのです。このチャンスを有効活用して、リニューアルを成功させましょう。